Xcode6 beta3が登場、Swiftの仕様アップデートあり。これは解説書の購入は”待ち”かも
Appleの新言語Swiftの解説書籍が、WWDC2014での発表から1ヶ月経つか経たぬ内から発売されはじめているということを紹介した。依然プレビューリリースである言語の解説書を購入するのはリスクが伴うものである。とは言え、言語の基本仕様などのところはいくらなんでも変更が無い筈であり、アーリーアダプター向け日本語ドキュメントとしては、それなりに価値があるだろうといったようなことを書いた。
Xcode6 beta3の発表とともに、Swiftも改定
ところが、7月7日にiOS8 beta3、OSX Yosemite beta3とともに公開されたXcode beta3では、Swiftの基本仕様にもアップデートがあったようである。シンタックス周りの変更も含んだものなので、先行発売されていた解説書の記述も、全体的におじゃんになってしまった感がある。たとえば、Array型の変数・定数宣言(Array<Int>)のショートハンドが変更に。
//これまで var sampleArray: Int[]() //これから var sampleArray: [Int] () |
型宣言の後方に[]をつけるのでなく、型自体を[]で囲むように。従来の宣言方法はエラーこそ出ないものの早くも非推奨に(笑)。
Dictionary型の場合も変更。
//これまで var sampleDictionary: Dictionary<String,Int>() //これから var sampleDictionary: [String,Int]() |
また、範囲演算子で終端を含まない場合の書き方が、これまでの”..”から、終端を含む”…”と区別し易い”..<“に変更されるなど。
その他の変更点は、こちらも版がアップデートされた公式ドキュメント”The Swift Programming Language”のRevision Historyの章にまとまっている。公式ドキュメントも更新されたので、iBooks等で落としている人はアップデートしておこう。
betaが取れるまで解説書は買わない方が良いかもしれない
Swiftの発表から意気込んで解説書や解説ページを書いていた人も、書き直しが必要になってくるだろう。言語仕様が180度変わってしまうというのは、これまでObjective-Cで頻繁に見てきたことだけれど、Swiftベータの場合そのライフサイクルがとんでもなく早い。したがって、少なくとも正式リリースになるまでは解説書を買わない方が良いだろう。
一方、Swiftの登場でゾンビになってしまった言語のObjective-Cは、ゾンビの利点を持つことになった。もうヴァージョンアップで仕様が180度変わる心配が無い。ということで、前にも書いた通りゾンビになったのはグッドニュース。今から学ぶにはObjective-Cがオススメ。
(追記)
解説書2冊のうち『Swift離陸ガイド』の方は、beta3に対応した第2版が早速7月10日に出た模様。
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