AppleがSwift情報を発信する公式ブログを開始 そしてXcode6 betaは無償ダウンロード可に
長年のAppleウォッチャーほど、さほど驚きなく受け容れられるニュースかもしれない。
AppleがSwift公式ブログを開始
Swiftという斬新で習得後の潰しが効かないプログラミング言語が発表されたのが、6月の頭のこと。これに対してiOSデヴェロッパーの反応は、そこにAppleが用意した山があるからと我先にと飛びついて、数時間でプログラムを作成してしまう者や、ドキュメントのローカライズを始める者、挙げ句の果てにベータ版の状態で電子書籍マニュアルを出してしまう者など概ねぶっ飛んでいた。
したがって、Swiftの発表から笛吹けど踊らずの状況にテコを入れるという意味では決してないであろうけれど、AppleはSwiftに対するより深い理解と普及に努めるため、公式ブログを立ち上げたようだ。
こういった公式ブログを立ち上げての広報は、どちらかというとGoogleのやり方であるように思う。たとえばGoogleのGo言語の公式ブログしかり。Appleのやり方は、極限まで情報を秘匿して、基調講演でジョブスがええかっこできるくらい成熟したものが出来たらそれを公開するという具合だった。けれども、今後Swift言語の新機能や改良というのは、この公式ブログで発表されていく形になるのであろう。それが驚くべき方針転換と言えば、そうなのかもしれない。
ただ、そうしたAppleの方針転換に驚愕するとしたら、もう少し早いタイミングがあったのではないかと思う。ここ数年Appleがオープンになってきているというのは傾向として見て明らかであった。
Xcode beta3を無償ダウンロード可能に
同時に、Appleは有償のデヴェロッパープログラムに登録している開発者のみに公開していたXcodeのbetaヴァージョンを、無償登録者もダウンロード可能な状態にした。
Xcode6 beta3 ダウンロードページ(要デヴェロッパープログラム無償登録)
これにより、Swiftに興味を持っていたけれど、正式に開発環境を手に入れるのは今秋の正式版リリースまで待たなければならないという状態だった層も、Appleの用意した山に登山することが出来るようになったというわけだ。
Objective-Cをまず習得という計画が狂ってしまった…
このサイトの当初計画は、Xcode6の正式版が出るまでSwiftの開発環境が無いので、突貫でObjective-Cを習得し、アプリ配布が出来るまでになったら有償デヴェロッパー登録をしXcode6 betaを手に入れるというものであった。けれでも、今回の無償配布決定によりObjective-Cを習得する動機を失ってしまった…
Swiftの第一歩も並行して踏み出すべきか否か。それが問題である。
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